何もしていないのにバッテリー残量が減る原因
スマートフォンを触っていないのにバッテリー残量が減っていると、「もしかしてスマートフォンが故障してしまったのではないか」と不安になりがちです。しかし、バッテリーはさまざまな原因で消費されていることがあります。
BluetoothがONになっている
ワイヤレスイヤホンを使用している人の場合、Bluetoothが常にONになっているのが原因のひとつとして考えられます。
バッテリーの最大容量と劣化具合にもよりますが、Bluetoothが常時ONになっていると、1時間で約3~6%のバッテリーを消費します。つまり8時間接続可能状態が続くと24~48%のバッテリーを消耗することになります。
バッテリー消費を抑えるために、長時間Bluetoothで機器を接続しない場合はOFFに設定しておきましょう。
GPSが常に更新している
GPS(位置情報)は写真を撮影したときに撮影場所を自動的に記録したり、地図アプリで現在地を示したりなど、普段何気なく使用していることが多い機能です。この機能もたくさんのバッテリーを消費します。
Androidの場合は、位置情報機能の精度を変更できる仕様になっていますが、「高精度」に設定しているとWi-FiやBluetooth、電話回線など、スマートフォンに搭載されているすべての通信網を利用してGPS精度を高めるため、バッテリー消費が大きくなります。
Androidの位置情報機能の設定は、「高精度」「端末のみ」「バッテリー節約」という3つのモードに分かれています。
高精度 | GPS、Wi-Fi、Bluetooth、モバイルネットワークで位置情報を特定する |
端末のみ | GPSで現在地を特定する |
バッテリー節約 | Wi-Fi、Bluetooth、モバイルネットワークで位置情報を特定する |
位置情報の取得に関するバッテリー消費は、通信状況や地理的条件でも左右されますが、バッテリー節約モードに設定することで抑えることができます。
精度変更は、「設定」→「位置情報」から簡単にできるので確認してみましょう。
使用しているアプリによっては、位置情報機能の精度を落とすと正常に機能しなくなるため不便に感じる場合があります。また、iPhoneではそもそも位置情報機能のモードを変更することはできません。
iPhoneの場合は位置情報機能を使用するアプリのなかで使用頻度の低いものの、位置情報サービスをオフにしておくことが効果的です。
iPhoneの「設定」→「プライバシー」→「位置情報サービス」の順にタップして、アプリごとに「オン」「オフ」を設定してください。
アプリの自動アップデートがONになっている
スマートフォンの設定で、OSの自動更新とアプリの自動更新においてオンとオフが選べます。OSの自動更新は、充電接続時またはWi-Fi接続時のみ更新される仕様になっています。一方、アプリの場合は新しいバージョンがリリースされた時点で自動更新されてしまうのです。
App StoreやGoogle Playでアプリのアップデートが行われたタイミングで、それぞれ自動更新が開始されてしまいます。そのため、更新頻度の高いアプリが多ければ多いほどバッテリーの消費量が多くなるのです。
アプリの自動更新をオフにして、無駄なバッテリー消費を防ぎましょう。
外出が多く、普段モバイル通信をメインに使用している場合は、Wi-Fi接続時のみ自動更新するように設定をカスタマイズすることも可能です。
iPhoneならモバイルデータ通信をOFFに、AndroidならWi-Fiに接続しているときだけ自動更新にしておくのが良いでしょう。
圏外になっている
スマートフォンは使用していないロック状態でも常に携帯キャリアの基地局と通信して電波を受信しています。
電波が安定しているときはそれほどバッテリーを消費することはありません。しかし、電波が弱い状態や圏外だと本体側で出力を強化して電波を受信しようとするため、バッテリー消費量が多くなります。
圏外になると、電波を探そうと繰り返しスマートフォンを動作させるため、より多くのバッテリーを消耗します。
そのため、電波の弱い場所や圏外のエリアに滞在する際は、本体の電源を切っておくと充電の減りを軽減できます。
とはいえ、生活圏で電波の受信が弱いケースでは、常に本体の電源を切っておくのは困難です。その場合、携帯キャリアの電波改善サービスの利用や電波改善装置の相談を検討してみてください。条件次第では無料で装置を設置してくれることもあります。
ウイルスに感染している
スマートフォンがウイルスに感染している場合も、バッテリーの消費が大きくなります。ウイルス感染が起こると、バックグラウンドで何らかの通信や不正な処理が行われるので、スマートフォンを使用していなくてもバッテリーがなくなっていくのです。
ウイルスに感染していると判断するためには、バッテリー消費以外にも注目してみましょう。スマートフォンが勝手に再起動したり、動作が遅延していたり、身に覚えのない通信量が増えたりしている場合は、高確率でウイルスに感染しています。
感染経路としては、不正リンクへのアクセスや、開発元が信用できないアプリのダウンロードなどが考えられます。
普段からインターネットを良く利用している人や、多くのアプリをダウンロードしている人は十分に気を付けましょう。
ウイルスに感染した形跡がある場合は、すぐにインターネットを切断してください。ウイルスは、インターネット経由で感染を広げます。
Wi-Fi接続しているのであればWi-Fiをオフに、モバイル通信を行っているのであれば機内モードに切り替えましょう。
また、セキュリティソフトでウイルスの駆除を行います。ウイルスに感染する前からインストールしていれば、予防効果も期待できます。
それでも症状が改善されない場合は、スマートフォンの初期化が有効です。この作業ではすべてのデータが消えてしまうため、バックアップをしてから実行しましょう。
バッテリーの劣化が原因かも?
上記の原因に当てはまらない場合は、バッテリー自体の劣化が考えられます。ここからは、バッテリー最大容量の確認とバッテリーの劣化を抑える方法、交換の仕方について紹介します。
バッテリー最大容量の確認方法
通常の状態では、スマートフォンを使っていないとバッテリーは1日数%しか減りません。使用していないにもかかわらず十数%以上消費しているのであれば、バッテリーの劣化が疑われます。
劣化度合いを図るひとつの指標として、バッテリーの最大容量が挙げられます。この数値が80%を下回っていれば、バッテリー交換をする時期と覚えておきましょう。
バッテリーの最大容量は、設定から簡単に調べられます。iPhone(iOS17)の場合は、「設定」→「バッテリー」→「バッテリーの状態と充電」の順でタップしていき「最大容量」の項目を確認してください。
Android(AndroidOS13)の場合は、「設定」→「デバイス情報」→「電池性能表示」の順にタップして確認してみましょう。
バッテリーの劣化を抑える方法
スマートフォンに搭載されているリチウムイオンバッテリーは、熱によって劣化が早く進み寿命が短くなります。
そのため、炎天下での使用をはじめ、夏の車内での放置など、本体が高温になる状態を避けるようにしましょう。
また、充電しながらの使用も避けるのが無難です。これもバッテリーの温度が高くなり、劣化を促します。
バッテリーを交換するなら
スマートフォンのバッテリーは、いくら気を付けて使用していても約2年で最大容量が80%以下になります。電池持ちが悪くなり、本体の買い替えを検討する人もいますが、バッテリーのみを交換すれば、まだまだ快適に使用することができます。
バッテリー交換は、正規店や各キャリア、メーカーに依頼して行うのが一般です。補償サービスに加入しているのであれば、安く交換することができます。
しかし、補償サービスに加入していない場合や、補償期間対象外になっている場合は、交換費用が高額になることが多いです。
とくに、何年も前に発売された古い機種の場合は、そもそもサポートが終了していて、バッテリー交換できないこともあります。
補償がない、古い機種のバッテリー交換をしたい人は、街の修理店に依頼しましょう。街の修理店は正規店ではないものの、さまざまな修理部品を扱っているため、古い機種のバッテリー交換にも対応できる場合があります。
また、正規店などと比べて交換費用も安く設定しているところが多いのが特徴です。
バッテリー交換を検討しているなら、スマートクールにご相談ください。スマートクールは、全国の大型モールに110店舗以上展開しています。総務省登録業者で、年間20万台以上のスマートフォン修理を承っているため、安心してご依頼ください。
まとめ
使用していないのにスマートフォンの電池が減るのには、設定やウイルス感染などの理由が考えられます。問題がなかった場合には、一度バッテリーの最大容量を確認してみましょう。
バッテリー交換をする際は、即日に修理できる街の修理点がおすすめです。正規店やメーカー、キャリアに依頼するよりも安く交換できる場合もあるので、ぜひ検討してみてください。