iphoneを冷蔵庫に入れてしまったら?故障を防ぐ対処法を解説

iPhoneが異常に発熱すると「冷やさなければ」と慌ててしまいがちですが、冷蔵庫に入れるのは危険です。 今回は発熱したiPhoneを冷蔵庫に入れるとどのような影響があるのか紹介します。また、発熱時の正しい冷却方法も解説するので、ぜひ参考にしてみてください。


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iPhoneを冷蔵庫に入れると故障の原因になる

iPhoneを冷蔵庫に入れると、急激な温度変化による結露の発生で、故障する可能性があります。

故障につながる原因を解説するので、iPhoneを冷蔵庫に入れないよう注意しましょう。

極端な温度環境での使用は推奨されていない

そもそもiPhoneは日常生活での使用を想定しているので、極端に低温・高温の場所では動作に悪影響をおよぼします。

Appleサポートでは「デバイスは-20℃~45℃の場所に保管してください。」と記載されており、周囲の温度が0℃〜35℃よりも低温・高温下では、温度調整のために動作に変化が起こるとされています。

冷蔵庫の温度は0℃〜9℃ほどが一般的で、冷凍庫は-18℃以下が適正です。

冷蔵庫なら適正な温度の範囲内ですが、冷凍庫は動作に悪影響がおよぶ温度となっています。

内部に結露が生じると水没と同じ症状を引き起こす

発熱したiPhoneを冷蔵庫に入れて急激に冷やすと、iPhone内部に結露が生じるのが故障の大きな原因です。

冷蔵庫内は動作に問題ない範囲の温度ではあるものの、発熱したiPhoneが急激に冷やされることで、内部に「結露」が生じるのが問題です。

結露は空気中の水分が、急冷され水滴になる現象です。iPhone内部に結露が生じると、基盤に水滴が付いて、以下のような水没と似た症状が発生します。

・バッテリーがショートする
・内部回路がショートする
・発生した水が内部で凍結する
・内部にカビが発生する

すぐに故障しなかった場合でも、結露により金属パーツが腐食して「バッテリーの消耗が早くなる」「突然電源が切れる」「充電できなくなる」など、後々になってから不具合が起きる可能性もあります。

たとえ防水機能があっても、内部に水が生じる結露には無防備なため故障してしまいます。

冷蔵庫に限らず、保冷剤や氷を当てるなど急激な温度変化は結露が発生するので、ゆっくりと段階的に温度を下げることが大切です。

iPhoneを冷蔵庫に入れてしまった場合の対処法

もし発熱したiPhoneを冷蔵庫に入れてしまったら、水没と同様の状態のため、すぐに修理に必要です。

すぐに修理に出せない場合の応急処置として、全4つのSTEPを紹介します。

STEP1.iPhoneの電源を切る

iPhoneを冷蔵庫に入れてしまったら、すぐに電源を切りましょう。

内部で結露が生じている可能性がある状態で電源を入れると、通電して本体内部の基板がショートし正常に起動しなくなったり、大事なデータが消えてしまったりするかもしれません。

症状を悪化させないように、以下手順を参考に素早く電源を切りましょう。

【FaceIDを搭載したiPhoneの場合】
・サイドボタンと音量ボタンを同時に長押しする
・表示される「電源オフ」スライダーをスライドする

【ホームボタンのあるiPhoneの場合】
・サイドボタンまたはスリープ・スリープ解除ボタンを押す
・押したままスライダーをスライドさせる

電源を切る際は、本体を激しく動かさないよう丁寧に扱いましょう。

結露が発生したiPhoneは内部に浸水している状態なので、動かしすぎると水滴が移動して影響範囲が広がってしまいます。

またバッテリー残量が少なくても、充電するのは禁物です。充電により通電すると、内部の回路がショートする可能性があります。

STEP2.本体表面が結露で濡れている場合は拭き取る

本体表面が結露で濡れている場合は、レンズクロスのような糸くずの出ない柔らかい布で水滴を拭き取りましょう。

表面に付いた水滴をそのままにしていると、下記のような部分から内部へ侵入し、被害が拡大する恐れがあります。

・充電コネクタ
・イヤホンジャック
・スピーカー部分
・ボタン周辺 など

水気が残らないように、丁寧に全体の水気を拭き取りましょう。

もしケースやiPhoneリングなどアクセサリーを装着している場合は、隙間に水滴が残りやすいため、すべて外してから拭き取ってください。

STEP3.SIMカードを抜く

SIMカードは濡れた状態で起動すると、ショートして通信障害を起こす可能性があるため、すぐに抜き取りましょう。

SIMカードの取り出し方は、iPhone右側面に「SIM取り出し用のピン」を挿して押し込むだけで、簡単にSIMトレイが出てきます。

iPhone11シリーズ以前は本体の右側面に、iPhone12シリーズ以降は本体の左側面にSIMトレイがあります。

もし本体が濡れたままSIMトレイを開くと内部へ浸水するリスクがあるため、必ず表面の結露を拭き取ってから作業しましょう。

SIMカードを濡れたまま放置するとサビが発生するので、iPhone本体と同様に、レンズクロスのような乾いた布で優しく水分を拭き取ってください。

STEP4.乾燥材と一緒に密閉して自然乾燥させる

iPhoneを乾燥材と一緒に袋へ入れ、密閉して1〜2時間ほど自然乾燥させましょう。

結露で水没と同様になっているiPhoneは、常温環境でゆっくり自然乾燥させるのが基本。早く乾かしたいからとドライヤーを使用すると、温度が上がり過ぎて故障の原因に繋がる恐れもあります。

熱くなったiPhoneの正しい冷却法

熱くなったiPhoneを冷蔵庫に入れるのは不適切な方法で、故障の原因になってしまいます。

正しい冷却法を紹介するので、覚えておきましょう。

CPUへの負荷を軽減する

まずはさらに発熱しないように、CPUへの負荷を減らしましょう。

複数のアプリを起動させたり、処理の重いアプリなどを使用したりすると、iPhoneの頭脳であるCPUへ大きな負荷が加わり発熱しやすくなります。

iPhoneが発熱したら、以下のような対応でCPUへの負担を軽減しましょう。

・使用し終わったアプリを終了させる
・バックグラウンドのアプリを終了させる
・低電力モードにする
・使っていないアプリをアンインストールする
・バックグラウンドでのアプリの自動更新をオフにする

日頃から使用済みのアプリの終了や、不要なアプリのアンインストールを習慣付けておけば、iPhoneの発熱を予防できます。

ケース・カバーを外す

iPhoneのケース・カバーを外して、放熱しやすくしましょう。

ケースやカバーを装着していると熱がこもりやすく、iPhoneをそのまま使用するよりも発熱しやすくなります。

特にレザーケースや手帳型のケースなどは、素材・構造的に熱を閉じ込めやすく要注意です。

一時的にでもケースやカバー外して、しっかりと放熱させることで正常な温度に戻しましょう。

扇風機やハンディファンで冷ます

扇風機やハンディファンで、iPhoneを冷ますのも有効な手段です。

風を当てて冷ます方法であれば、急激に冷却されないため、結露の心配なくiPhoneの熱を取り除けます。

扇風機やハンディファンで風を当てながら、数分ほど放置しましょう。

ほかにも日陰や冷房の効いた部屋など、急激に温度が変化しない範囲で、温度が低い場所へ移動するのも効果的です。

スマートフォン用の冷却グッズを活用する

スマートフォン用の冷却グッズを活用して、熱を取る方法もあります。

スマートフォン専用の冷却グッズであれば、緩やかに温度を下げるため、結露による被害がなく安心です。

冷却グッズは「シートタイプ」「冷却剤タイプ」の大きく2パターンあります。

・シートタイプ:iPhoneに貼り付けるだけで、熱を空気中へ放出してくれる。iPhoneケースと併用できるほど薄いため、常に装着しても違和感がない
・冷却材タイプ:一般的な冷却材のように、熱を吸収してくれる。ただし冷蔵・冷凍すると温度差が激しくなるため、常温で使用する

薄く邪魔にならず、常に使用しやすいシートタイプがおすすめです。

まとめ

iphoneが熱くなったからといって、冷蔵庫に入れてしまうと急激な温度変化により、内部に結露が生じてショートするリスクがあります。

操作不能・データ消失などにつながる可能性があるので、冷蔵庫に入れないよう注意してください。

もし結露で故障してしまった場合や、異常な発熱が続くようであれば、修理に出すのがおすすめです。

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iPhoneの不具合でお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。